カントリーマアム女子部 発見! 日本のうまいもん!探検記 レポート#2 宇治抹茶 カントリーマアム女子部 発見! 日本のうまいもん!探検記 レポート#2 宇治抹茶

まろやかで自然な甘み!上質な抹茶を求めて宇治へ まろやかで自然な甘み!上質な抹茶を求めて宇治へ

まろやかで自然な甘み!上質な抹茶を求めて宇治へ

京都の南端、奈良の平城京と宇治の平等院鳳凰堂との中間に位置する、宇治茶の郷「和束」(わづか)。
『茶源郷』とも呼ばれるここ和束では、京都府内で栽培される宇治茶の約4割が栽培されているそうです。
宇治地域のお茶栽培の歴史は鎌倉時代までさかのぼることができ、
抹茶の原料である碾茶(てんちゃ)の栽培は全国でもトップクラスを誇っています。
私たちカントリーマアム女子部は、実際に「宇治抹茶」を見て、触れて、味わってみよう!と、
いざ宇治茶の郷「和束」へ行くことを決めました。

絶景!宇治茶の郷は一面茶畑でした 絶景!宇治茶の郷は一面茶畑でした

絶景!宇治茶の郷は一面茶畑でした

「すごい景色!」
和束について私たちは、その景観に驚きました。
山の斜面にびっしりと並ぶ茶畑、茶畑、茶畑。
「でも、かなり急な傾斜だよね。ここでの作業はすごい大変なんじゃないかな」
なぜ、このような急こう配でお茶を栽培しているのか。
この急こう配が、おいしいお茶づくりの秘密と関係あるのか。
さまざまな憶測を抱えながら、私たちは今回お世話になる杣ノ谷碾茶工場を目指しました。

杣ノ谷碾茶工場 杣ノ谷碾茶工場

杣ノ谷碾茶工場

「村田さん、こんにちは。すごい急斜面でお茶を育てているのですね」
今回お世話になる茶農家で杣ノ谷碾茶工場の村田さんは、入念に育成状況を確認していました。
「和束は山に囲まれていて、おいしい水が豊富にあります。
さらに、谷間にあるため昼夜の寒暖差が大きい上に、風が通り抜けにくいので、お茶づくりにすごく適しているんです」
聞くところによると、お茶は昼夜の寒暖差が大きく、風が少ない場所の方が、茶葉が柔らかく育つそうです。
風に当たらず、やわらかく育った茶葉ほど、まろやかで苦みの少ない抹茶に仕上げることができるのだと教えてくれました。
とはいえ、この斜面。
トラクターも入れないそうで、刈り取り用の機械を自分で持ちながら斜面を登って刈り取りしているそうです。
すごい重労働ですね。
遠くから眺めていると、のどかな雰囲気すら感じる和束の茶畑ですが、
とんでもない苦労と愛情をかけて育てていることが分かりました。

まさに箱入り娘!?日に当てずに育てるお茶の葉 まさに箱入り娘!?日に当てずに育てるお茶の葉

まさに箱入り娘!?日に当てずに育てるお茶の葉

村田さんにお話を伺っていると、大変なのは茶摘みだけではありませんでした。
肥料は年に5、6回。冬は霜が降りないように、風車を回す。
さらに、新芽が出てきたら20日程度、寒冷紗(かんれいしゃ)という覆いで茶葉に日光が当たらないようにするそうです。
日を当てずに育てることで、エメラルドグリーンの柔らかな茶葉に育つそうで、こうした手間暇をかけることで、苦みが少なく、まろやかで自然な甘みが感じられる茶葉になるそうです。まさに箱入り娘のような育て方ですね。

ちなみに村田さんの碾茶畑20アールからできる抹茶の量は200kg程度にしかならないそうです。これほどの苦労と手間暇がかかっているので、おいしい茶葉が育つのですね。

約半年間!茶葉は寝かせることでまろやかになる 約半年間!茶葉は寝かせることでまろやかになる

約半年間!茶葉は寝かせることでまろやかになる

摘まれた新芽は酸化を止めるため、すぐに蒸されます。
この「蒸し」は、製品の良し悪しに大きな差が出る大切な工程だとのこと。
「蒸し」が終わったら、揉まずに「乾燥」。ここで揉みながら乾燥させると玉露に。
揉まずに乾燥させると抹茶になるそうです。
「乾燥」が終わった碾茶は「荒茶」と呼ばれ、この段階で葉の大きさを揃え、「雁がね」と呼ばれる茎と葉脈を取り除きます。
選別された茶葉を仕上げ乾燥し、再度混じった古葉を取り除いたものが、抹茶になる前の「仕上茶」になります。
本当に、手間がかかりますね。
でも、ここですぐに抹茶にはしないそうです。もうひと工程ありました!
それが、冷蔵庫で半年ほど低温熟成。
この熟成により、ふくよかな香りとまろやかな味がいっそう高まるのだそうです。
茶葉を育てるのも一苦労でしたが、茶葉から抹茶へも、長い道のりがありました。

抹茶の風味を強めてくれる石臼 抹茶の風味を強めてくれる石臼

抹茶の風味を強めてくれる石臼
抹茶の風味を強めてくれる石臼

抹茶の製造エリアに入ると、抹茶の特有の緑豊かな良い香りがしてきました。
覗いてみると、何十台もの石臼がせっせと茶葉を挽いています。
しかし、休みなくずっと挽き続けていても、抹茶は大量には作れないのだそうです。
「1時間ずっと挽いても、一台で40gぐらいしか作れないんですよ」
たったの40g!
機械で細かく粉砕する方法もあるそうですが、
石臼だといくら回し続けても70度以上に温度が上がらないため、お茶の風味が熱で飛ぶのを防いでくれるので仕上がりが変わってくるのだそうです。
昔ながらの製法が受け継がれている背景には、しっかりとした理由があったのですね。
ちなみに、私も石臼挽き体験させていただきましたが、重くて、重くて、自分で飲む分の抹茶を挽くのにも一苦労でした。
『抹茶っておいしいのに、なんでもっと普及しないんだろう』なんて思っていましたが、
このおいしさに辿り着くまでの工程をみて、なるほど納得しました。

今回の探検記のご協力者 株式会社伊藤園 マーケティング一部 お~いお茶ブランド商品チーフ 相澤 治さん 緑茶・麦茶・紅茶飲料ブランドを担当され、15名しかいない伊藤園ティーテイスター1級の持ち主。 今回の探検記のご協力者 株式会社伊藤園 マーケティング一部 お~いお茶ブランド商品チーフ 相澤 治さん 緑茶・麦茶・紅茶飲料ブランドを担当され、15名しかいない伊藤園ティーテイスター1級の持ち主。

株式会社伊藤園 https://www.itoen.co.jp/

相澤 治さん
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