- 色々なロクムが並ぶ、デパートのスイーツ売り場
- 見た目のインパクトが強い、棒状のロクム
- 食料品店には必ずロクムが売られている
- 定番のカラフルなロクムとペコちゃん
「ロクム」
世界が驚く新食感!トルコは600年以上も続いたオスマン帝国があった土地なので、かつては世界各地から様々な富が集まっていました。当時は贅沢品とされていた砂糖もその1つ。イスラム教の戒律でお酒が禁じられているためカフェ文化が発展したということもあり、たくさんの種類のお菓子が生まれました。
数えきれないほどのお菓子の中で、特によく見かけるのが「ロクム」です。ロクムはリビングに常備されているような、とても身近なお茶菓子です。映画『ナルニア国物語』で、主人公の1人を誘惑するお菓子として使われたことでも知られています。
水で溶かした砂糖に、コーンスターチなどのデンプンを入れて型に流し込み、冷めて固まったものを正方形に切って、デンプンと粉砂糖をまぶしたら、ロクムの完成です。具材としてヘーゼルナッツやピスタチオなどを入れることもあります。
ロクムはグミやゆべしのような食感で、もちっとした弾力があります。15世紀から作られていたと言われている歴史あるお菓子ですが、今のような食感になったのは19世紀頃に小麦粉の代わりにデンプンを使用するようになってからだそうです。
ローズウォーター、レモン、ベルガモットオレンジ、マスティック(マスティハの木の樹液)などが定番の味です。
ロクムは日持ちするので、お土産にもピッタリ。私も帰国前にイスタンブールにあるスパイスで有名な「エジプシャンバザール」に立ち寄り、お土産用のロクムを買うことにしました。
どの店にもカラフルなロクムがきれいに並べられていて、どれにしようか迷ってしまいます。これはトルコでの滞在が1ヶ月を過ぎた頃に気が付いたことなのですが、ロクムは種類がとっても豊富。シンプルな正方形のものに加えて、ミントやローズ、ナッツ類などがトッピングされた太巻きを思わせる棒状のもの、お餅のような丸型でクリームが入ったものなど、正に多種多様です。
購入したパッケージを見ると、ロクムの英語名でもある「Turkish Delight(ターキッシュ・デライト、トルコの悦び)」と書かれていました。この言葉の通り、ロクムはトルコの看板スイーツと呼ぶにふさわしいお菓子だと思います。