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世界のお菓子 SWEETS OF THE WORLD

  • 見た目はチーズケーキそっくり 見た目はチーズケーキそっくり
  • 縁の焼き目が、濃厚でおいしい! 縁の焼き目が、濃厚でおいしい!

ウクライナ“初乳”で作るミルクケーキ
「モローゼボ」

ウクライナ

市場やスーパーマーケットに行くと、その国の食文化を肌で感じられます。

ウクライナの大型スーパーマーケットで一際品揃えが豊富なのが、乳製品コーナー。牛乳、ヨーグルト、スメタナ(サワークリーム)、ケフィル、チーズ、バターなど、売り場の大部分を使って陳列されている乳製品の数は、日本やヨーロッパ諸国の比ではありません。日本ではあまり見かけないものはもちろん、ヨーグルトやバターなどもたくさんの種類や味が細かく展開されていて、同じ製品でも脂肪分の割合が異なるものがずらりと取り揃えてあります。

そんなウクライナには乳製品を使ったスイーツがごまんとありますが、今回ご紹介する「モローゼボ」は、少し特徴のある材料が使用されています。

私がモローゼボに出会ったのはキーウ市内にある市場で、販売していた女性の手作りのものを試食させてもらいました。

モローゼボは主に家畜を飼育しているような田舎の村で作られており、そのまま地方で消費されるので、都会ではこのスイーツを知らないという方もいるようです。というのも、材料に使われる牛乳が産後3日以内のものに限られているからです。この牛乳は「初乳」と呼ばれていて、仔牛の健康に欠かせないタンパク質、ミネラル、ビタミン、免疫グロブリンなどを多く含んでいるそうです。

モローゼボの見た目は、バスクチーズケーキのようにずっしりと重厚感があります。少し硬めなのですが、口に入れるとバターのようにとろけて、ほんのりと柔らかい甘さが広がります。縁の焼き目が濃厚で、一緒にほおばるとさらにおいしく感じました。

試食したものがあまりにもおいしくてついつい買ってしまいましたが、300gでおよそ200円程度とお手頃価格でした。遠方から多くの人々が売りに来る市場は、スーパーなどにはないフレッシュなスイーツと出会える見逃せないスポットですね。

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