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甘い匂いが漂う、ポッフェルチェの屋台
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焼き台はたこ焼き器にそっくり
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ひっくり返すとおいしそうな焼き目が出現!
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仕上げはバターと粉砂糖!
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温かいうちに頬張ると、口の中でとろけます
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お好みでシロップやレモン果汁、ハチミツをかけても◎
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チョコレート味やキャラメル味などもありました
「ポッフェルチェ」
たこ焼きにそっくりなオランダ伝統菓子
西ヨーロッパにあるオランダは、11月に入ると冬に向かってどんどん寒さが強まり、雨の日も多くなります。そんな季節にはやっぱり温かいスイーツが恋しくなるもの。繁華街ではこの時期ならではの「オリボーレン」、「ストロープワッフル」、「ポッフェルチェ」といったスイーツの屋台が寒空の下で甘い蒸気を漂わせているので、ついついそちらに足が向いてしまいます。
「まるで舟皿のたこ焼き!」
初めて屋台で「ポッフェルチェ」を見た時に真っ先に思い浮かんだのは、日本でお馴染みのあの食べ物でした。
ポッフェルチェは小さな丸い形とモチモチした食感が特徴的なスイーツで、フランスの修道院で作られていたホスチア(聖餐用のパン)が元になったと言われています。小麦粉が不足していた当時、代わりにそば粉でホスチアを作ってみたところおいしい発見となったそうです。そのため今でも、小麦粉にそば粉を加えた生地が使われています。
生地にイースト菌を加えて発酵させた後、小さな穴ぼこが並ぶ大きな焼き台に流し込み、ほどよく焼けたらひっくり返します。屋台で使われていた焼き台はたこ焼き器よりも穴が浅いものでしたが、作る様子はよく似ていました。
焼きたて熱々の状態にバターを乗せ、粉砂糖をたっぷりとふりかけます。さらにチョコレートソースやジャムなどをトッピングする方もいるのだとか。
ポッフェルチェ自体はシンプルな味わいですが、バターの塩味が合わさると甘みが増してクセになるおいしさです。パンケーキよりも口当たりが軽くもっちりとした食感で、たこ焼きの3分の1程度と小ぶりなサイズながら満足感がありました。
ポッフェルチェは道具さえあれば家庭でも手軽に作れるので、日常的なスイーツとして広く親しまれています。特に子どもたちには大人気! サーカスのようなイベントでは、必ずポッフェルチェの屋台が登場するそうです。
(2025年6月掲載)