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ピスタチオがトッピングされたカンノーロ
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お店によって巻き方やトッピングが違います
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両サイドでクリームが違うタイプも!
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カフェの定番デザートです
修道院生まれのシチリア伝統スイーツ
「カンノーロ」
イタリア半島の南西、「ブーツ」のつま先の先にある地中海最大の島、シチリア島。3,000年以上前からギリシア人、ローマ人、アラブ人などさまざまな文化を持つ人々が行き交っていたため、独特の文化と伝統が育まれました。島内には世界遺産が7つもあり、多くの旅人を惹きつけています。
シチリアはかつて「ローマ帝国の穀物庫」と呼ばれていたほど穀物の生産が盛んな地域で、今でも硬質小麦のパンがよく食べられています。また、イタリア本土とは異なる食材を使うことでも知られており、レモンをふんだんに使ったり、フィノキエット(ウイキョウの野生種にあたるハーブ)を取り入れたりします。さらにアラブ文化の影響から、アーモンドや香辛料を使った料理も豊富です。
そんなシチリア島で生まれたデザートが「カンノーロ」です。バディア・ヌオーヴァ修道院でレシピが確立されたと言われているこのスイーツは、元々は謝肉祭を祝うための伝統的な郷土菓子でした。今ではイタリア全土で食べられている定番スイーツとなり、レストランやバル、スーパーなどでいつでも手軽に買うことができます。
「カンノーロ」はイタリア語で「小さな筒」という意味で、その名の通り、円筒状の形をしています。昔は成形するためにサトウキビの茎が使われていたそう。先端だけを見ると、ちょっと菓子パンのコロネに似ていますね。
薄く伸ばした小麦粉の生地を筒状に成形して油で揚げたシェルに、リコッタチーズ、チョコレート、バニラ、ピスタチオなどのクリームがたっぷりと詰められており、カリッとした生地とはみ出るほどのクリームのバランスが絶妙です。時間が経つとクリームの水分でシェルがしんなりしてしまうのですが、注文を受けてからクリームを詰めてくれる店もありました。
シチリアにはカンノーロ以外にも修道院で生み出されたスイーツが数多く存在しており、中にはイタリア本土では見られないようなものもあります。甘い物好きの方にぜひ立ち寄っていただきたいのが、サンタ・カテリーナ修道院内にあるスイーツショップ。ここでは修道院で受け継がれてきたレシピを再現したスイーツが売られているのです! 思いがけない出会いがあるかもしれませんね!
(2026年2月掲載)