循環型社会実現への寄与

3R Reduce(減量)Reuse(再使用)Recycle(再生)

当社では、商品の設計からお客様に届くまでに発生する食品ロスや食品廃棄物の削減、容器包装における環境負荷の低減に3R※1を通じて取り組み、資源の循環利用を促進して、環境負荷の低減と持続可能な発展を目指しています。

  • 3Rとは「Reduce(ごみの量を減らす)」「Reuse(繰り返し使う)」「Recycle(再び資源として利用する)」3つの言葉の頭文字をとった略称。3Rの推進は、循環型社会の形成に欠かせないものと考えています。

食品ロス・廃棄物削減への取り組み

当社では、商品の設計からお客様に届くまでに発生する食品ロスや食品廃棄物の削減に取り組んでいます。各工場では製造過程における食品ロス削減のため、品質の安定・安全供給を目指し、生産機械の改良、更新を行っています。

食品リサイクル率実績と目標

2030年の食品リサイクル率95%達成を目標に、各工場の製造工程や店舗等で発生した食品廃棄物は、飼料・肥料等の原材料化、燃料等への再生利用を積極的に実施しています。2024年では発生した食品ロス4,772t(前年比112.2%)の内、4,202tをリサイクルしました。

2024年食品リサイクルの実績
リサイクル量4,202t/食品ロス4,772t 食品リサイクル率 88.1%

食品ロス・食品リサイクルの具体的な取り組み

当社では各工場で発生した食品廃棄物をプライドピックグループが運用するリサイクルシステム「リキッドフーディング」に提供し飼料化することで、可能な限り食品ロス削減につとめています。また、洋菓子店舗では、豊富な種類を取り揃えている一方で、食品ロスが課題となっていました。そこで販売後のロスを削減するため、食品ロス削減のためのフードシェアリングサービス「TABETE(タベテ)」を導入しています

  • 2024年12月現在108店舗で実施

リキッドフィーディング

2024年 飼料化実績 3,022t(福島工場を除く)

リキッドフィーディングは、食品廃棄物を液状化し、豚の飼料として再利用する給餌システムです。食品廃棄物を資源として活用し、廃棄コストや環境負荷を削減するだけでなく、液状にすることで豚の消化吸収を助け健康的な成長を促します。さらに、温室効果ガスの削減や循環型社会の推進にも寄与し、食品ロス問題の解決に繋がる新しい飼料の形態として注目されています。当社では、2024年は、3,022tを飼料化しました。

食品廃棄物を再利用したリキッドフィーディングのリサイクルシステムの図

TABETE

2024年 販売点数 16,095点

TABETEは、飲食店などで発生する食品ロスを減らすため、まだ安全でおいしく食べられる食品をユーザーとマッチングするフードシェアリングアプリです。不二家の洋菓子店舗では、天候やその日の状況により、余ってしまった商品を、食品ロス削減のために詰め合わせで出品しています。

TABETEの通知例
TABETEに商品が出品されると、上記の「レスキュー依頼」が登録者へ通知されます。

容器包装での環境負荷低減

製品の容器や包装については、製品をおいしく安全にお客様にお届けする「品質の保持」の役割を維持しながらも、省資源や廃棄時の環境負荷を低減する「環境配慮」の両側面を大切に取り組みを進めています。2024年においては包装材料の削減(サイズダウン)や環境に配慮した包装材料の使用促進に取り組みました。

FSC®認証紙の使用

ロングセラー商品・LOOKチョコレートの箱は、適切に管理された森林資源から作られたFSC®認証紙を使用しています。

近年、世界で森林資源が失われ、環境及び社会経済に深刻な影響をもたらすことが危惧されており、不二家では紙製容器でのFSC®※1認証紙※2への切り替えを推進し、使用を拡大しています。菓子製品の小箱や洋菓子店舗で使用している紙器など、そのほとんどに関してはFSC®認証紙を使用した包材への切り替えが進んでいます。

  1. ※1FSC®(Forest Steward ship Council®、森林管理協議会)責任ある森林管理を世界に普及させることを目的とする、独立した非営利団体であり、国際的な森林認証制度を運営している組織。
  2. ※2森林の管理や伐採が、環境や生態系、地域社会に配慮して適切に行われているかなどの、評価・認証を受けた原材料を使用した紙のこと。

プラスチック使用量の削減

各商品に使用する外装や個包装、トレーなどについては、プラスチック使用量削減に向けサイズや厚み、材質などを随時見直しています。「ミルキー袋」の外装は、2020年から紙パッケージを採用しています。キャンディ個包装はこれまでとおりの包み紙を使用し、脱プラスチックを実現しています。
2024年は主力商品である「カントリーマアム(バニラ&ココア)」の外装の厚みを見直しました。

紙パッケージ使用例
外装縮小実例
約17% 削減
薄肉化実績
約16% 削減

ダンボール使用量の削減

下記商品を保管・輸送梱包するダンボールを肉薄化
ダンボール使用量 約16%削減

商品の外箱や品質に影響がない範囲で薄肉化やサイズの縮小を進めています。サイズの縮小により多くの商品を積載し、配送効率の向上をはかっており、保管・輸送に関わるエネルギー使用量の抑制にも繋げています。
2024年は「ピーナッツチョコレート」のダンボールのサイズ縮小及び薄肉化を進め、ダンボール使用量を16.7%削減しました。

バイオマス素材の活用

一般のインキは石油が原料であることが多いですが、石油は枯渇資源の1つです。樹木や米ぬか等の再生可能な有機性資源を一部使用したバイオマスインキは、石油の使用量を抑制でき、カーボンニュートラルの実現にも貢献することができます。
当社では、菓子製品の外装や内装をはじめ、ほぼすべての包材に植物由来のバイオマスインキを使用しています。
2021年からは、洋菓子店舗やレストランのポリ袋や紙袋を環境に配慮した素材に変更しています。

菓子製品
外装や内装にバイオマスインキを使用
ポリ袋
バイオマスプラスチックを含んだ袋を使用